退職祝いをお渡しするときのマナーとは?

<質問>
退職祝いを渡そうと思っています。
その場合、留意すべきポイントは何でしょうか?





<回答>

退職祝いは、長年の労を心からねぎらい感謝し、新たな生活のスタートを温かく祝福するものです。一般的なマナーにおいて、渡すタイミングは退職するとお知らせがあった1~2週間後くらいが最適といわれています。ただし、退職する当日は何かと慌ただしい日。忙しい時に声をかけるのは相手に迷惑をかけることになるので、退職日は避けるのが賢明です。辞める数日前までに渡すか、辞めて1~2週間程度経って生活が落ち着いてから渡すようにしましょう。

退職祝いの金額の相場は、地域や職場、お付き合いの度合い、年齢などによって異なります。以下をおおよその目安としてください。
・会社の同僚に個人で贈る場合:3,000~10,000円
・会社の上司に個人で贈る場合:5,000~20,000円
・親戚・その他身内:5,000円~~10,000円
・友人・知人:3,000円~5,000円

結婚、出産、転職、独立など、いわゆる自己都合による退職祝いは、送別するというよりも退職理由そのものに対する「祝福」や「激励」の意が強く、個々のお祝いを兼ねて贈ることが一般的です。ですから、金額の相場もそれぞれの事情、お付き合いの度合いによって大きく変わってきます。退職祝いを贈らずに、結婚祝い、出産祝い、独立祝いなどに含めて贈ることが多いようです。

次に訪問して退職祝いを渡す場合のマナーを紹介していきます。

まず、訪問の事前確認を取りましょう。日程を決めるには、予め電話やメールなどで先方の都合を尋ねた上で、日時を約束するのがエチケット。先方の予定を最優先する心配りが大切です。訪問する時間帯にも気を配りましょう。早朝や夜間、食事どきは避けるのが一般的です。そして、約束した時間よりも少し遅れてお伺いするのが作法となります。訪問先の準備が整うのを待つ意味もあり、約束時刻より数分程度遅れて到着するように心得ておきましょう。

続いて、渡し方にも気配りしましょう。贈る品物は、正式には風呂敷ですが少なくとも紙袋に入れて持参するのがマナーです。お渡しするのは部屋に案内されてから。その際、品物を必ず風呂敷または紙袋から取り出しましょう。また、その紙袋などは持ち帰るのを忘れずに。取り出した品物は、まず正面を自分のほうへ向けて置き、贈る方の正面にのしが向くように回して、必ず両手で差し出します。「長い間お疲れさまでした」「ありがとうございました」「たいへんお世話になりました」といった挨拶とともに渡すのが作法です。ただし、「ご苦労様でした」「つまらないものですが」などの言葉は失礼にあたるので、避けるべきです。

最後に、退職祝い掛けるのし紙の水引は、「紅白蝶結び」が基本となります。定年退職は多くの人にとって人生一度切りのことですが、水引は「紅白蝶結び」を使用するのが正しいマナーです。定年退職はいわば第二の人生のスタートであり、近年では再就職される方も多くなっています。退職後の人生を祝福し、応援するという意味を込めて、「紅白蝶結び」を選びましょう。

表書きは「御餞別」または「祝定年御退職」「御礼」「感謝」「御祝」など、さまざまなパターンがありますが、基本的に「御礼」としておけば、マナー違反になりません。なお「御祝」も一見良さそうに思えますが、退職理由によっては適さない場合があるので、気を付けたいところです。また目上の方に贈る場合は、「御餞別」という表書きは失礼にあたるので、「御祝」「御礼」「おはなむけ」と記載するよう留意しましょう。ただし、例外的に結婚退職の水引は一度切りで良いお祝い事なので「紅白結び切り」を利用し、表書きは「御結婚御祝」と記して贈るのが一般的です。