結婚祝いをいただいた方へ感謝の気持ちを届ける「お礼状」は、内祝いの中でもとても重要な役割を果たします。ただ品物を送るだけでなく、言葉を添えることでより丁寧な印象を与えることができ、相手との関係を深めるきっかけにもなります。この記事では、結婚内祝いのお礼状の構成と書き方のマナー、贈る相手に合わせた文例について解説します。
お礼状の構成と書き方のポイント

書き出しは時候の挨拶
お礼状の最初は丁寧な挨拶から始めます。「拝啓」「謹啓」といった頭語を使い、続いて季節感を伝える時候の挨拶を入れましょう。例えば春であれば「陽春の候」、秋であれば「清秋の候」などを使います。その後、「皆様におかれましてはお健やかにお過ごしのことと存じます」など、相手の体調や生活を気づかう一文を添えます。
本文はお祝いへの感謝を伝える
いただいたお祝いに対して、素直な感謝の気持ちを言葉にして伝えましょう。「このたびは私どもの結婚に際しまして、過分なお祝いを賜り誠にありがとうございました」といった形式的な表現でも構いません。次に、内祝いの品を贈ったことも伝えます。
近況のご挨拶を一言添える
お礼状の中盤では、新しい生活が始まったことや近況を簡潔に報告すると、文面に温かみが加わります。「ようやく新居にも落ち着き、ふたりで協力しながら日々を過ごしております」などとすると、前向きな印象になります。そのうえで、「穏やかで笑顔の絶えない家庭を築いていきたいと考えております」といった抱負を述べると、今後への意欲も伝わります。
敬意と感謝を込めた最後の挨拶
これまでお世話になってきた方々へは、これからも変わらぬご厚情をお願いする言葉を添えましょう。「今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます」といった表現が一般的です。そして、「末筆ながら、皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます」と締めくくると、丁寧で温かい印象になります。
お礼状のマナーと注意点

お礼状はなるべく早めに送る
お礼状は、結婚祝いをいただいてからできるだけ早く出すのがマナーです。一般的には挙式後や新婚旅行から戻った頃が目安です。内祝いの品が後になる場合でも、まずはお礼の手紙を先に出すと丁寧な印象になります。入籍前にいただいた場合も、入籍後に結婚の報告を兼ねて送るとよいでしょう。
表現や言葉選びに気をつける
お祝いの手紙では、「別れる」「切れる」「終わる」などの忌み言葉や、「またまた」「いよいよ」といった重ね言葉は避けましょう。縁起を大切にする意味合いがあります。また、句点(。)は「終わり」を連想させるため、使わないのが一般的です。
品物より先に手紙が届くようにする
内祝いの品と手紙を別々に送る場合は、品物より先にお礼状が届くようにします。そうすることで、感謝の気持ちが先に伝わり、相手に気を遣わせる心配も減ります。郵送の場合は品物に手紙を添えるか、手紙を別送する形が理想です。
関係性に応じたお礼状の例文

目上の方へ向けたお礼文
謹啓
〇〇の候 〇〇様におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます
このたびは私たちの結婚に際しまして、過分なお祝いを賜り誠にありがとうございました
ささやかではございますが、心ばかりの品をお贈りいたしましたのでご笑納いただけましたら幸いです
新居に落ち着き、ようやく新しい生活にも慣れてまいりました
今後は二人で力を合わせ、穏やかな家庭を築いていく所存です
どうぞ今後とも変わらぬご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます
末筆ながら今後のご健勝とご多幸をお祈り申し上げます
敬白
親戚への親しみを込めたお礼文
拝啓
爽やかな秋晴れが続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか
このたびは私たちの結婚に際し、温かなお祝いをいただき誠にありがとうございました
ささやかではございますが、心ばかりの品を別便にてお送りいたしました
どうぞお納めください
新居での生活にもようやく慣れてきたところです
お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください
今後ともご厚情を賜りますようお願い申し上げます
敬具
友人へ向けた親しみやすいお礼文
この前は素敵な結婚祝いをいただき、本当にありがとうございました
とても嬉しかったです
感謝の気持ちを込めて、ささやかではありますが内祝いの品をお送りしました
お受け取りいただけると幸いです
新しい生活にはまだ少し慣れていませんが、二人で協力しながら毎日を楽しく過ごしています
また近いうちにお会いできたら嬉しいです
これからもどうぞよろしくお願いいたします
封書・はがき・メッセージカードの使い分け方

目上の方には封書が最適
目上の方や上司、ご年配の親族など、丁寧な対応が求められる相手には「手書きの封書」が最適です。便箋に縦書きで丁寧に書き、白無地の封筒に入れて送るのが基本です。文字の丁寧さや気配りが伝わるため、正式な感謝の気持ちを届けるのに適しています。
カジュアルな関係にははがきが便利
親しい親戚や同年代の親類など、ある程度気心の知れた相手には「はがき」でも失礼にはなりません。ただし、略式であることから、フォーマルな場面では避けた方が無難です。内容が他人の目に触れる可能性もあるため、プライベートな内容を書くのには向いていません。
親しい間柄にふさわしいカードでのお礼
友人や親しい知人には、手軽で気持ちが伝わる「メッセージカード」も人気です。新婚旅行の写真付きや、イラスト入りのカードなどを使うと、より個性が出て喜ばれることもあります。カジュアルでありながら感謝の気持ちをきちんと表現できるので、堅苦しさが苦手な方にもおすすめです。
まとめ

お祝いへの感謝を丁寧に伝えるには、内祝いに添えるお礼状も心を込めて書くことが大切です。書き方の基本やマナーを押さえ、相手に合わせた文面を心がけることで、好印象を与えることができます。時期や言葉選び、送り方にも気を配りながら、自分らしい言葉で感謝を伝えましょう。心を込めた一通が、相手との関係をより深めるきっかけになります。
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