出産祝いは、新しい命の誕生を祝福する大切な贈り物です。相手にとって喜ばしい出来事だからこそ、礼儀を持って丁寧に贈ることが求められます。出産祝いを用意する際には、どのように準備すればよいか迷う場面も出てきます。この記事では、出産祝いの相場と金額の目安、現金の包み方やご祝儀袋の選び方、出産祝いを贈る際のマナーや注意点について解説します。

出産祝いの相場と金額の目安

友人や同僚に贈る場合
友人や職場の同僚に出産祝いを贈る場合の金額は、3,000円〜10,000円を目安にすると良いでしょう。関係が比較的親しい相手には5,000円〜10,000円、あまり接点が多くない場合は3,000円程度でも十分です。複数人で連名にして贈る場合は、一人あたりが数千円ずつ出し合い、全体で5,000円〜20,000円ほどにまとめることが多く、費用の負担を分散できます。
親族や兄弟姉妹に贈る場合
兄弟姉妹や親しい親族に対しては10,000円~30,000円が目安です。特に近しい関係ほど金額も高めになることが多く、20,000円以上を包む場合もあります。家庭内で金額を相談しておくことで、後から金額の差で気まずくなることを防げ、円満に贈ることができます。相手の経済的な状況やお返しの負担も考慮し、無理のない範囲で決めることが大切です。
双子が生まれた家庭に贈る場合
双子が誕生した場合、祝福の気持ちを強く伝えるために1.5倍~2倍の金額が一般的です。通常よりも少し多めに贈ることで「特別なお祝い」としての印象を強めます。ただし、高額すぎると相手が恐縮してしまうこともあるので、相場の範囲内で程よく設定するほうがよいでしょう。
ご祝儀袋の選び方と書き方

出産祝いに適した水引を選ぶ
出産祝いにふさわしいご祝儀袋は、紅白の水引が蝶結びになっているものです。蝶結びは「何度あっても良い祝い事」に使われる結び方で、結婚祝いには使わず、出産や長寿など繰り返しを喜ぶ場面に適しています。間違えて結び切りを選んでしまうと、意味合いが変わってしまうため注意が必要です。
水引の本数や見た目も大切にする
ご祝儀袋には水引の本数が5本、7本などの違いがあります。5本はシンプルで気軽な贈り物に適しており、7本はより華やかさと格式があり、親しい関係ややや高額な金額を包む場合におすすめです。また、袋の素材や紙質、デザインにも目を向けると、より丁寧な気持ちが伝わります。
表書きは縁起を意識して丁寧に書く
表書きは「御出産御祝」または「御出産祝い」と書くのが基本です。「祝御出産」など順序を変えても構いませんが、忌み数とされる4文字表記は避けましょう。書く際は濃い墨の筆か筆ペンを使用し、真心を込めて丁寧に書き上げることが大切です。読みやすく、美しく書くことで贈る側の気持ちがより強く伝わります。
現金の包み方

内袋には金額と名前を正式に記す
ご祝儀袋には通常、内袋(中袋)が付いています。この袋には「金壱萬圓也」など旧漢字を使って金額を縦書きで記入し、その下に贈り主の氏名も縦書きで書きます。手書きで丁寧に仕上げることが礼儀とされ、文字を美しく書くことが贈る側の誠意を示します。
お札は向きを揃える
中袋には、お札の人物の顔が表側かつ上向きになるように揃えて入れます。これは日本における慶事のマナーで、整った見た目が好印象を与えます。また、中袋を外袋に入れる際には、裏側の折り返し部分が上を向くように重ねると、運が上がるという縁起を担ぐ意味になります。
新札の準備が難しい場合
基本的には新札を用意するのが好ましいですが、どうしても手に入らない場合は折り目のないきれいなピン札でも構いません。それもないときには、当て布をして低温のアイロンで軽くシワを伸ばすと、ある程度きれいな状態に整えることができます。ただし、紙幣を傷めないよう細心の注意を払って作業する必要があります。
出産祝いを贈る際のマナー

贈るタイミング
出産祝いは赤ちゃんが無事に生まれてから贈るのが基本です。妊娠中に贈ることは、万が一のことがあった場合に相手に気を遣わせてしまう可能性があるため、避けるのがマナーとされています。贈るタイミングとしては、生後7日目のお七夜から1か月頃のお宮参りまでが一般的に適した時期とされています。ただし、母子の体調や家庭の状況にも配慮し、無理のないタイミングを選ぶことが大切です。
訪問する場合は事前に連絡をする
出産後すぐは、赤ちゃんも母親も生活リズムが不安定な時期です。そのため、出産祝いを直接届ける場合には、必ず事前に相手の都合を確認しましょう。突然の訪問は相手の負担になることがあるため控えるべきです。相手が疲れているようであれば、宅配で贈るという方法を選ぶのも配慮のひとつです。訪問を許可された場合でも、長居せず、短時間でお祝いの気持ちを伝えるようにしましょう。
丁寧な言葉やメッセージで祝福を伝える
贈り物には、祝福の気持ちを言葉でも添えるとより一層喜ばれます。「おめでとうございます」「ご出産、本当にお疲れさまでした」など、温かく前向きな言葉を選ぶことが大切です。手書きのメッセージカードを添えると、形式ばらず気持ちが伝わりやすくなります。相手との関係性によって文面を調整し、無理のない表現で心を伝えることを意識しましょう。
出産祝いにおける注意点

出産祝いで避けたほうが良い品物
出産祝いとしては避けられている品物もあります。たとえばハンカチは「手巾(てぎれ)」と書くことから「別れ」を連想させるとされ、刃物は「縁を切る」意味合いがあるため、お祝いの贈り物には不向きです。また、日本茶は弔事で使われることが多く、祝い事には適しません。贈る前に品物の意味や風習を確認することで、失礼のない気持ちの良い贈り方ができます。
高額すぎる品や大型の贈り物に注意する
高すぎる贈り物や大型の家電・家具などは、相手に気を遣わせたり置き場所に困ったりすることがあります。相手の生活スペースや育児スタイルに配慮し、実用性と負担の少なさを優先して選ぶことが大切です。
宗教や文化への配慮を忘れない
贈る相手の宗教や文化によっては、避けるべき色やモチーフがあります。たとえば一部の宗教では赤色や特定の動物柄が好まれないことがあります。事前に相手の背景を把握しておくと、不要な誤解を防ぐことができます。
まとめ

出産祝いは、新しい命の誕生を祝う心を伝える大切な贈り物です。相手との関係に合った金額を包み、ご祝儀袋や新札など基本のマナーを守ることが大切です。また、贈る時期や言葉遣い、品物の選び方にも気を配り、相手の生活環境や文化に配慮した贈り方をすることで、心のこもった出産祝いになります。丁寧な気遣いが、良好な関係を築くきっかけになるでしょう。
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